「炭酸」と「せんべい」・・・なかなか結びつかない言葉です。 よく「食べるとシュワシュワするのですか?」と質問をされますが炭酸せんべいは、シュワシュワしておりません。 明治の頃、有馬温泉に湧き出る炭酸泉をせんべい作りに使用したことが始まりとされています。 炭酸水で小麦粉、砂糖、でんぷん、食などを練り、伝統の製法で焼き上げたのが炭酸せんべいです。 炭酸水を用いることで、パリッとした軽い食感のおせんべいに焼きあがります。 バター、卵、添加物を一切使用せず薄く、パリッとした食感で素朴なお味の中にも独特の風味があり「いつまでも変わらない味」としてお子様からご年配の方までたいへんご好評をいただいております。
※本品製造工場では、小麦、乳、大豆、ゴマを含む製品を生産しています
炭酸せんべいとは
手焼きと機械焼きのちがい
手焼き炭酸せんべい
手焼きせんべいも機械焼きせんべいも原材料は同じですが焼き型が異なるため食感や風味が少しだけ異なります。
昔ながらの一枚焼きを使用した手焼きせんべいは火にのせた瞬間、周りから一気に水分が抜けるためパリッとした食感で甘さが際立ちます。
また、職人が一枚づつ手焼きをするために1時間で140枚程度しか焼き上げることができません。
手焼きせんべい裏話
せんべい職人が焼き上げる伝統の味
今ではほとんどが機械で焼かれる「炭酸せんべい」ですが、昔は職人が一枚一枚ていねいに、焼き型を使って一日に3,000枚もを焼き上げたといいます。「湯の花堂本舗 手焼き炭酸せんべい」は、かつての一枚焼き型を使い、往時のままに職人が焼き上げております。
「手焼き炭酸せんべい」をひっくり返して裏側を見てみてください。真ん中あたりに丸い模様が見えませんか。
これは、さじでネタを落としたときにできる手焼きせんべいならではの模様です。この丸い模様には、それぞれ職人のクセが出るといわれ、この形を見れば、だれが焼いたせんべいかが一目瞭然であったそうです。
一枚一枚の手焼きですので、とても量産はできませんが、職人気質を今に伝える昔ながらの優しい味をお楽しみください。
機械焼き炭酸せんべい
3枚同時に焼き上がる自動焼きせんべいは1時間に4,500枚も焼き上げます。焼き型がつながっているために、水分が抜けにくく焼き上がりは手焼きせんべいに比べるとややソフトな口当たり。
ぜひ、湯の花堂内で食べ比べしてみてください。そしてお好みのおせんべいを見つけてください。
賞味期限5秒。現地でしか味わえない「なま炭酸せんべい」
湯の花堂本舗太閤通り店では、職人が一枚一枚手焼きで作る焼きたての炭酸せんべいを味わうことができます。
型から剥がしてすぐのひと口目はふにゃっとしており、ふた口目からどんどん食感が変化してパリパリになっていきます。
やわらかな”なま”炭酸せんべいを楽しめるのは、焼きたての5秒間だけ。
店頭でしか味わえない独特の食感をぜひ試してみてください。
有馬温泉 炭酸泉源
炭酸せんべいに使われる炭酸水のルーツは、有馬温泉にある炭酸を含む炭酸泉の「銀泉」。
昔の人々は泉源から発生する炭酸ガスを吸った鳥や虫が死んでいるのを見て「毒水」と恐れておりました。
しかし明治8年に内務省の調査で飲用、浴用ともに可能な良質な天然水として判明されました。
年間を通じ18度ぐらいで湧き出ている炭酸水に砂糖を入れてサイダーを作り楽しんだそうです。
冷蔵庫やエアコンのない時代の夏場の暑い日には冷たく感じ美味しい飲み物だったのでしょう。
今でも炭酸泉源の横に飲用の蛇口があり、いつでも飲めるようになっています。
観光でお越しになった折に、天然の炭酸水を楽しんではいかがでしょうか。